ずいぶん前のカンブリア宮殿で、ソフトバンクの孫正義さんが特集されていました。そこで新作ケータイに対してダメ出ししたり、社長のツイートを常にチェックする社員の様子が紹介されていたり、ソフトバンクの内部をうかがい知ることができて、同じ業界の人間として楽しんで観られました。 でも新作ケータイに関する会議だけはどうかと思います。そもそも社長プレゼンを10回も通らなければならないんだったら、孫さんが全部やればいいじゃないかと。また、社長がいちいち指摘するから、案を持ってくる社員もものを考えなくなるんではないかと。 孫さんが指摘してたのは、「JavaScript通信しますか?って表示出す必要ないだろ」とか、「かんたんケータイのデザインがダサい」とか、そこらへんのおじさん・おばさんでも感じているようなことばかり。でも社長プレゼンが10回もあり、毎回ダメ出しされるからこそ、提案する側は不完全なものを持ってきて、社長に言ってもらえばいいやと思うのではないかと感じます。 もしあのJavaScriptの表示がいらないってこともわからなかったり、かんたんケータイのデザインがダサいってことすらわかっていないんであればもっと重症ですが。でも社長にお伺いを立てなければ何もできない会社って、社員は無気力になりがちなんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょう。すくなくともソフトバンクのケータイ企画に関しては、間違いなくそうです。 でもそういうトップに限って、「社員に危機感がない」とか、「日本の将来が危ない」「若者はもっと海外に行くべき」とか言うんですよね。で、ソフトバンクは幹部育成のためのソフトバンクアカデミアってのをつくりました。そんなことより、早くポジションを空けたほうがいいのに。