全日本大会はベスト8で敗退した。そう簡単に勝てるわけではないのが全国であり、トーナメントの怖さでもあるのだが、こういう試合で勝たなければ日本一はないということを改めて感じさせられた。頭ではわかっていても、「勝たなければならない」という心情を経験しなければ次につながらない。前回は経験を活かすことなく50年の月日が流れたが、今回はすぐ後に経験を活かせるようにしなければならない。 中央大学の池田監督と話す機会があったが、やはり優勝を明確な目標に定めているチームは考え方がトーナメント仕様になっている。どんな状況でも一点を取りに行け、いつもベストコンディションで戦えると思うな、追い込まれても力を出せるように追い込む等々…。中央大学のHPを見ても、写真館にある合宿や遠征の数(とその日数の多さ)に驚かされる。それだけやって日本一になれると彼らは信じているのだろう。 翻って慶應はどうだろうか。ベスト8まで来れることはわかった。しかしここから上に行くには岡山大学、中央大学、専修大学を倒さなければならない。彼らを一発で倒すためには何をしていかなければならないか?投手が予想と違って内角を突き、審判もいいところでストライクを取るようなときに、どうすればいつもの力を発揮できるか?これはメンタル面のトレーニングではないと思う。メンタルトレーニングとかそういう問題ではなく、そのような状態を練習で再現せよ、ということだ。投手が予想と違って焦る、バントが転がらなくて焦る、なかなか得点できずに焦る、こうした状況を再現し、打開する練習が必要だ。 負けたのは悔しいが、目標がなくならなかっただけましだと言える。仮に目標が達成されたとしても、それで日本一になったわけじゃない。本当の日本一は、日本一になり続けようとすることだと思う。日本一になれると信じ、そのための努力を惜しまず、まっすぐ進むことだと。それは女子マネージャーも例外ではない。 まだまだ慶應は全国ではお客様にすぎない。ここの常連になるためにはまだ上に行かなくては。負けて飲み会が開かれているようでは、今後50年間中央大学には勝てないだろう。