なぜ経営学を学ぼうと思ったのか、またなぜ経営学がプログラマーに必要だと思ったのか、一応書き残しておこうと思います。自分の中ではわかっているつもりだけど、GMSに行こうと思ったタイミングではどう考えていたのか、という記録もこめて。 まず、「プログラマー(もっと一般化して、Webサービスにかかわる人)には経営学が必要である」これが自分の言いたいこと(イシュー)です。理由は「Webサービスは他のサービスや商品と違い、リリースまでのスピードも、リリースしてから改善するスピード・サイクルも非常に速いため、市場で勝つには迅速な意思決定が必要になる。そのためには現場レベルで正しい判断をしなければならないため、現場の人間が経営学を学び、正しい決定をしていくことがサービスの競争力強化につながると考えられるから」です。いちいち上の判断を仰いでいたら間に合わない、かといって現場の思いつき・勘に頼った意思決定ではサービスを強くすることはできない。現場の人間が社長のように判断できれば一番速く、正しい方向に進むことができる。そのためには経営学が必要だ、と思いました。意思決定のやり方も知識も含めて学ぶ必要があると。 実際プログラマーをしていると、プログラマー視点でしか物が見えません。速い/遅い、見やすい/見にくい、そしてくせ者なのがイケてる/イケてない、面白い/面白くない、かっこいい/かっこよくない、という主観的なものさし。一プログラマーでしかないとこういうものさしでサービスを見るしかない。サービスをもっと儲かるようにしろ、といわれたら、「じゃあかっこよくしよう」とか思いそうなものですが、では社長はどう考えているかというと、競合はどうか?市場はどうか?と思っている。「今のサービスはかっこわるいから改善したい」と思っても、それをして競合に勝てるのか?とか、それをしてお客は振り向いてくれるのか?というところがクリアできてないと、サービスはもうかるようにならない。はずなのに、なぜかIT業界は周りのことなんか考えず、自分たちのことだけ考えよう、いいサービスをつくれば必ず客はついてくるみたいな、製造業でさんざん批判され赤字の元凶にもなっている日本のものづくり思想が憑依しているかのように思えるのです。ITは日本のものづくり師の最後の楽園なのかもしれない。でもそれじゃいかんでしょ。結局どこも勝ててな