最後の研究会がスタートしました。なんだかんだで4期目、木曜日から数えれば石崎研は6期目という長期間にわたって所属することになります。研究成果なんて出していないけど、ここから学んだことはたくさんあります。 一つはとりあえずやってみること。次に「何のための研究か」を考えること。最後に自分とは違うスタイル・目的意識の人を認めること。 一つ。大学に入った時点で明確な問題意識を持っている人は少ないし、あったとしても変わる可能性がある。そして知識が増えるにつれ移り変わる。だから大切なのは目の前の課題に集中して知識をたくわえ、とりあえず目の前の課題を考えること。何が問題なのか、なぜ問題なのかを考える。そうすれば知識もつき、別の世界が開ける可能性も高くなる。 二つ。技術はそれを利用する場所があって初めて役に立つ。高出力ジェットエンジンの研究はそれを求めるところがあるからできるのであり、単なる真理の追求では研究者としての欲は満たせても、社会にインパクトをもたらすことはできない。自然言語処理もしかりで、今の段階で考えられる利用場所が当たらなかったとしても、「どこで使うのか」「なぜ必要なのか」を自問自答すべき。そうでなければ同じ目的を達成する別の技術に取って代わられたり、政治的な工作で事実上の死を迎えたりする。アナログハイビジョン技術のように。 三つ。部活以上に様々な人が集まるということを、入ってみて肌で感じた。話し方、態度、考え方、研究会に入っている理由、目指す方向など、誰一人同じではない。部活なら少なくともチームの目標は全員共有であり(表面上だとしても)、そこを前提として付き合うことができたが、研究会の場合はそれもできない。しかもSFCの場合次の学期で退出できるので、余計にコミットするインセンティブが減る。こういう組織を体験することは自分にとって衝撃だった。いつもなら自分が投げ出してしまうところだろうが、こういう人たちと付き合い、良好な人間関係を築くというのも大変な技術なのだということに気づき、なんとかやっているところ。 研究成果以外でこれだけ得ることがあったのだから、僕の研究会ライフは非常に充実していたのだろう。石崎研でこんなことを考えているのは僕くらいなのだろうな。 入ってみたい研究会はあったけど、それはガチで参加することを求められる体育会みたいなもの。デザイン系とかね。さすがに