シンクロニシティを読了。長かったけど時間としてはそれほどかけていないかも。著者の半生を記した自叙伝みたいなもの。いわゆるリーダーシップ本ではないけど、こういう本こそしっかり読むべきもののような気がする。
ものすごく簡単に言うと、自分が心の底から望む夢(目標)を見つけ、必要のないものは全て捨て去り、夢に向かって邁進すると、協力してくれる人や幸運な出来事が次々と起こっていく、というもの。因果関係では説明できないけど、そういうことが起こるというのはユングがずっと研究していたらしい。たしかに通常の科学でいえば、どんなに幸運が連続しておきてもそれは偶然でしかない。でもこういうことを研究対象にする心理学者がいたり、こういうことを信じて行動に移している人がいるというのは重要な意味があるように感じる。
自分が心の底から信じるものを見つけ、それに邁進することこそ、人生の意味である。みたいな。
就職活動をする前だったら絶対に受け入れられない考えだけど、今ならこれが真実だろうな、と素直に思える。そして最近社会人になった先輩達とお会いすることが増え、その思いは益々強くなってきている。
つつましく生活できれば十分、ということですら、これからの時代は本気で願わなくては叶わない。本気でそう願う人は他にいくらでもいる。その人たちはつつましく暮らすために余計なもの全てを投げ捨てている。欲もプライドも全て。僕は今のところつつましく暮らすことを心の底から願っているわけではないが、例えば部をもっといい方向に変えたい、自律した部員だけがいる組織にしたいと思うとき、それを実現するために必要なもの以外は全て捨てる覚悟がいるということになる。個人的な欲望も、プライドも。「自分のためになる」「自分も成長できる」という考えすら捨てなくてはならない。
大きなプロセスの一部として自分は存在する。目標に自分は生かされている。部を変えるという天命が自分を突き動かしている。僕という個の意識は消さなくてはならない。といって、部という公のために生きるという聖人君主的・パトリオット的な発想でもない。自分は世界の一部であるということ。部が変革の道を辿る過程に運命的に存在していたということ。自分の力で変えるのではない。そういう役割を持っていたということ。
思い上がりと言われるのかもしれないけど、実際こういう気持ちになることはある。シンクロニシティを読んで、益々この思いは強くなった。最近強くなりすぎてた我の処理にもなった。
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