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スーツ対ギークという考え方の無意味

■何の意味があるのか?
昨日の〆会でゲストがスピーチしていたが、「技術を知らないビジネスサイドが~」とか「新技術をどんどん導入していてすごい~」とか「もっと技術でリードしてほしい云々~」とかいう内容だった。ゲストは生粋のギークだけど、思考の軸として「スーツ対ギーク」があると感じられた。スーツ=技術をしらないビジネスサイド。あほ。ギーク=技術に精通している。クール。世の中を変える。みたいなね。新人のころはそんなものかなあと思っていたこの二項対立だけど、今聞いてみると非常にこっけいな感じがした。「その考え方をするとどういう意味があるのか?どういう得があるのか?」と思ってしまうから。

■技術だけでは勝てない
 webサービスに限らず、人が買うのはその中に使われている技術を評価しているわけじゃない。結果として現れているものを買うのであって、マクドナルドだって厨房のオペレーションを評価されて売れているわけじゃない(結果として安く、速く、できたてのハンバーガーが食べられることが評価されれる。過程なんか知らない)。家電だって中にどういう技術が使われているかじゃなく、結果としてどういうものなのか、ってことでしょう。その典型はエコカーだと思う。中国市場を見ると、結局人がほしいのは燃費がよくて安い車だったのであり、ハイブリッド技術がほしかったのではなかったと。別に小さいエンジンにターボチャージャーつければ同じじゃん、というフォルクスワーゲンの戦略にトヨタは大負けしたわけじゃないかと。これって、ギークの発想だけでは通用しないってことにならないのかね。

■自分だけわかっていてもしょうがない
「iPhoneは日本でもつくれた」とかいう日本の技術者がいるけど、だったらつくって売れよ、と思ってしまう。ギークはできなかった理由をばかなスーツに求めたがるんだろうけど、そういう人がいたとして、その人たちを説得できなかったあんたらがダメなんじゃないの?と僕は思う。もしiPhoneが自分たちにもつくれて、それが売れると確信していたのなら、それを先んじて世の中に出せるようにしてなきゃいけなかったんじゃないのか。それができなかったから今はAppleがスマートフォンのナンバーワンなわけだし。今ひがみを言ってもほんとしょうがない。

■ 最新の技術であそびたいのか、世界を取りたいのか
いつも最先端の技術にふれて、その可能性を探っていたいだけなら今のギーク的な発想でもいいんだろうと思う。でもそれじゃあ結局一円にもならない。ギークの人たちは技術で世の中を変えたいんだよね?だったら世の中に理解される努力を怠るべきじゃないと思う。うちに引きこもって自分たちだけの活動をしている限りお金は入ってこない。「お金じゃない」とか言う人は信じられない。それははっきりいってドクター中松レベル。人に認められて、対価としての金が入ってきてはじめて世の中が変わる。本当に世の中を変えるようなものなら、人はお金を払ってでもほしいはず。そしてその可能性は世界中に広がっている。

■弊社について
弊社は強力なヘッドがいるので、「売れるかどうか」「普及するかどうか」というシビアなビジネス目線でサービスが評価される。それを実現するための技術という位置づけ。その技術にどういうものを使うか?というのは割りと技術サイドに一任されている気がする。いわゆるSIerだと予算の締め付けがきついからギークの愚痴が多いのかな?弊社は社長案件は多いらしいけど、技術サイドはかなり自由にやらせてもらっているような気がする。もちろん目的やゴールは決まっているんだけど、それは当たり前。

何から何まで自由にやりたいなら起業すべき。 スーツが馬鹿だと言い続けたい人は退職すべき。

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