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自分が今就職活動をするなら

母校の同窓会活動として、現在就職活動中の大学生に向けた座談会的なものに出てきた。昨年も出たが、今年もけっこうな人数が来てくれてありがたい。自分はまだまだ慶應の学生にとっては一般的ではない就職先にいると思うし、職種も珍しい方だと思うが、考え方が伝わっていたらいいなと思う。

自分を振り返ってみてもそうだが、社会人になって働くということにイメージがまったくわかないせいで、どうしても判断基準が自己分析だ、業界研究だ、というビッグワードにとらわれてしまうなと感じる。過去の自分を振り返って行動を分析するのも、業界の特徴や稼ぎ方を知るのも大事だが、労働していたわけではない過去を分析しても就職先のイメージは出てこないし、業界といってもトヨタと日産は全然違うわけで、業界とひとくくりにしてしまうのは危険だと思う。面接では個別具体的に志望理由を聞かれるわけだから。

対策はあくまで具体的な企業に対してやるべき、ということは言ったが、どうにも時間が足りなかった。それだけではアドバイスになってないと思う。

話はかわって、12月から就職活動がスタートということになったからか、志望業界が大まかにでも固まっている人が少ないなと感じた。サイトも空いてないし、周りも始めてないしで出だしが遅れたんだろうか。どの業界がいいのかわからない、であったり、何でも楽しそうだし、何でもやってみたい、という意見が多かった気がする。ここじゃないとダメっていうのはなかった。

自分もそうだったので何となくわかるが、その状態がむしろ自然で、そこから色々な条件でプロットしていって、いきたいところを減らしていくのが流れなのかな、と思った。

社員として働いたことはないわけだから、どの仕事もそれなりに楽しそうに見えるし、向いてそうに見える。せっかくだから色々やってみたい。そういう気持ちはわかるが、実際はどれもというわけにはいかない。ではどうやって一つに決めていけばいいのかといえば、自分が働く上で優先する条件は何か、ということをはっきりさせることだと思う。

個別の企業をいくつかピックアップしていった後で、給料の高い/低い、残業の多い/少ない、若いうちから活躍できる/できない、女性が多い/少ない、海外拠点が多い/少ない、みたいな軸をいくつか出して、それらでマトリクスをつくってプロットするってのがいいのではないかと思う。自分の場合、無意識にそれをやっていたなと思った。自分の場合だったら、新しい仕事をつくりやすい/にくい、という軸が入っていた。おじさん、おじいさんたちがやったことのない仕事を生み出せるかどうかということ。誰がすでにやったことがあって、これからやろうとしているのに横からじじいに口を出されるってのはいやだなぁと思っていたから。

給料が高くないとダメ。でも残業が多すぎるのは嫌、というなら、外資系とかは除外するかもしれない。給料はそこそこでいいから、残業とか変な宴会芸とかないほうがいいというなら、むしろ新しい会社とかが候補に残るかもしれない。最初にリストに残した時点でその会社の製品とかサービス、雰囲気に惹かれているのだろうから、そういう諸条件で分類していくのは結構簡単なはず。給料も残業もどうでもいいからテレビ局にいきたい!とかいうのがなければだけど。

そういう仕分け作業をやっていけば、自然と自分の中で企業の優先順位が決まり、自分の軸がはっきりするのではないかなと思う。

最初に軸が決まるのではなく、ひっかかる会社を足使って探して集めて眺めて、分類して、あーだこーだとやっていてだんだん見えてくるのではないかなー。すくなくとも転職においてはそうだと思うし。

そういえば同じ会に参加されていた人材コンサルタントの先輩が、海外にいきたいから○○みたいな選び方は止めた方がいいよとアドバイスしていた。まあそうだよね。いけなかったらどうすんだという話だから。社員を海外に行かせることは会社が利益を生むための手段であって目的じゃないしね。

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