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売れる経験

会社の先輩や同僚と話していて、自分がこの会社で3年間働いてきたことによる経験って何だろうというのを考えるようになりました。ちょうど目標設定の時期でもあり、また3年目が終わるということで転職とかの話が出てくる時期でもあり(若者が辞める目安の3年目が終わるのです)、改めて経験をふりかえってみました。自分は何をしてきて、何ができるようになったのか。

■2010年(入社1年目)
研修
(ほぼ)生まれて初めてコードをさわる
→売れる経験という意味では価値は0だが、自分の人生的には非常に大きな一歩を踏み出したアームストロング的な1年。ただしプログラミングの量的にはミジンコレベル。ていうかこの頃はほぼ何もわかっていない。学生と会社の文化的違いに戸惑っていた。

■2011年(入社2年目)
中規模のプロジェクトでプログラミングやテスト
小規模プロジェクトでは一人で全部こなす
大規模プロジェクトで開発、炎上
→PHPを使って開発をいろいろやった。割合でいえば小規模なものが多く、自分でどうすべきか考えることが多かった。経験としてはよかったのかもしれないが、ベストプラクティスを学ぶことがあまりなかったように思う。また2012年にもかかるプロジェクトでは炎上した。鎮火せず。

■2012年(入社3年目)
大規模プロジェクトの続き
中規模プロジェクトを自分で最初から最後まで(今も)
さらに大規模プロジェクトに途中参戦、テスト設計や実施、プロマネちっくなことや調整業務も。
インフラ設計者としていろいろ設計する
→同僚の人たちに指示を出したり、どう動いてもらうべきか計画を立てる立場もこなしたりしなければいけないようになった。また他部署との調整業務もかなり増えた。弊社の傾向として、社員エンジニアはどんどん書かなくなるというのがあるが、着実にそうなっているという印象。

☆客観的に今できること
PHPである程度書けます
シェルスクリプトが多少書けます
サーバ、ネットワークのことが多少わかります
インフラ設計がある程度できます?
5名程度のプロジェクトをハンドリングします(誇張あり)

て感じだろうか。で、これで先輩に言われた「それでなりたい自分になれているのか」ってことですよ。

自分がなりたい像って何だろう。

新しいビジネスを作れる人になりたいと思っていたな。今もそう。そういう人は、一人でなんでもできる人だと思う。その意味でいうと、プログラミングのスキルが自分には圧倒的に足りない。だから個人でもっとやるべきだし、できない環境なら変えろっていうことも言えるかもしれない。

しかしそれと同時に、新しいビジネスを作りたいと言ってても、一人ではできないと思っています。それが壮大であればあるほど、どこかで人を頼らないといけないし、巻き込まないといけないし、誰かを動かさないといけないときが来ると思う。それがブルーオーシャンだったらなおさら。誰も気づいていない分野を独走できることなんてなくて、壁が立ちはだかっているはず。それをどかすためには、気のない人を押したりひいたりする力が必要なのではないかと。

自分の仕事は今調整系が増えているけど、それは中期的な視点で見れば、誰かを動かすための訓練だと思っています。組織で生きるための訓練だと言ってもいい。会社員に限らず、職業人として仕事を通じて自己実現するためには、誰かを動かして、他人を通して行うしかないと思っています(押井守が言ってました)。だから自分にも調整する力が必要だと思う。それはリーダーシップの訓練にもつながるし、組織内での生存にもつながる。上司やグループの役に立てば引き上げられるかもしれない、いい仕事がまわってくるかもしれない、その結果、より大きな仕事ができるようになるかもしれない。会社が力を入れる仕事は売れる見込みのある仕事のはずだから、そこでの経験は他でも生きるはず。

一生流しのプログラマーで生きるのならこんなことはしないでずっと書いていたほうがいいんだと思いますが、自分はそれでは人生面白くないし、そんなことは望んでいないと思うのです。世界を変えたいという欲求はありますが、サル山の頂点に立ちたいという欲求もあります。だったらどこかの時期に、どこかで必ず、打算的に献身的である必要があるんではないかと思っています。

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