ダイバーシティって一体なんなのか。いろいろな人種、国籍の人間がいることがそれなのか。年齢、性別もバラバラであればダイバーシティなのか。それはそれでいいとして、組織がダイバーシティに富んでいることで一体どんな得があるのだろう。
よく言われるのが、それによって組織がイノベーティブになるということだ。でも、ダイバーシティが高ければイノベーティブになるっていうのが信じられない。イノベーションっていうのは天才によって生み出されるものだと思っているので、組織がどんだけ多様性に富んでいようが関係ない。イノベーションが欲しければ天才を獲得することに全力を尽くすべきで、ダイバーシティを高めることはその手段としてあるのかもしれない。でも、それが目的になると組織が動物園になる。
ダイバーシティの高い組織も、ちゃんと締めるところを締められれば柔軟性の高いものになると思う。女性がいるから女性受けするものを女性目線で考えられる、インド人がいるからインドで売れるものの発想がわかる、働くママ社員がいるから短時間で効率良く終わらせようと考える、みたいな。みんながみんな独身男性だとそうはいかない。ダイバーシティ組織の強さは構成員がどういうやつであっても組織がうまく機能するような最大公約数的設計ができるところなんだろう。ただそういう発想で設計しないと、ただただいろんな国の似たような奴らがいるだけ、ということになりかねない。今や若者はどの国であってもiPhoneをもってFacebookつかってスタバでコーヒーを飲むわけだから。人種が違っても発想が似てる、みたいな状況になったら正直笑えない。だったら給料以上に働く日本人だけで固めたほうが話が早くていいってことになる。
しかし最近締め付けが厳しい。ダイバーシティと銘打っていろんな奴を入れたはいいものの、そいつらをうまく従わせることができてない印象。理屈がついてこないから強制するしかない。悪循環。こないだ入ったばっかの奴が疑問に思うようなことについて、ちゃんとした理屈や裏付けを持って説明できないから余計に不信感がつのる。これまでのモーレツベンチャー社員だけの組織だったらそれでもいいんだろうけどね。今だともう上場してるわけだし、給料もガンと上がるわけでもないし、昔の人と同じモチベーションで働くわけではないんだから、そいつらがなぜここにいるかという理由をちゃんと考えないと、失望されてしまうような気がしてならない。
ハーバードとかスタンフォードのMBAとって、ゴールドマンサックスとかマッキンゼーとか経由した人が上にいるはずなんだけど、ついこの前学部を出たばっかの若者一人説得することができないのか。役職という権威を笠に着なければそんなもんなのか?
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